富士山の裾野に広がる高原にこのお宅は建てられた。白樺など高原特有の樹々に囲まれたすがすがしい場所だ。今は夏、都会の喧騒やうだるような熱さとは無縁の清涼感。
床から一段高いブラウンのタイルに埋め込むようにセットされたのはJAXSONのパルテだ。ラインナップの中でも比較的新しい機種で、楕円の中に真円の入浴部があるシャープさとしなやかさを兼ね備え、むしろ潔さを感じるデザインだ。
脇にはシャワールームがあり、浴槽はリラックスするための役割を担っている。
壁面の白いタイルとのコントラストも良いが、目を引くのは正面に配した窓とそれに繋がる左右の小窓が外の自然との一体感を演出している。おそらく現地の環境を十分理解したうえでの設計者の勝利だろう。
新緑の頃には萌える若葉を、秋になれば色づく紅葉、冬には積もった雪を愛でる。あるいは天窓からは夜空に月や星星を仰ぎ見る。そんな贅沢がここには有るのだろう。